オオカミの遠吠え通信

限りなくブラックに近いグレー。

私の原点(かなり大袈裟)

忘れられない出来事がある。
それは高校二年、倫理・社会の時間だった。
もともと雑談の多い教師であったが、その日はどういう訳か心理学の話となった。
具体的に何を学んできたかは定かではないが、彼曰く、両手の組み合わせを見ただけで犬派か猫派が判断出来るとか。
因みに、私は猫派。
両手を組み合わせると右手の親指が上にくる。
逆に左手の親指が上にくる人は犬派。
生憎その理由までは説明してくれなかったが、恐らく統計的なものなのだろう。
その証拠に「右手の親指が上にくる」にも関わらず「猫は大嫌い」な生徒が一人いたからだ。
ところが、心理学を学んだ人にとっては決してそうではないらしい。
「そんな馬鹿な!」と叫んだ教師の姿は非常に滑稽で、結果的には「世の中に“絶対”と呼べるものはない」ことを私たちに伝える形となった。
だからだろうか、未だに性格診断テスト等を受診しても、その結果を鵜呑みに出来ない、捻くれた自分がいる。
カラータイプ診断とて例外ではなく、心の何処かで「本当にそうなのか」と疑う気持ちはある。
「現時点の心模様」を読み取る上で有用なツールとわかっていても、いざ「その人自身」を読み取るとなれば話は別。
どうしても「犬派・猫派」のことが思い出されるのだ。
勿論、実際には診断シートだけで判断するのではなく、実際には外見の印象や口癖・仕草、好きな色や嫌いな色等を考慮した上での分析になるので、信憑性はかなり高い。
同じ協調タイプであっても「ピンク」が前面に出る人もいれば、「水色」を色濃く感じる人もいる。
「グレー」そのものの人もいれば、三つの色が程よくブレンドされたような人も中にはいるだろう。
そうした違いを読み取るのもインストラクターの役目であり、それを踏まえた上でアドバイスを行うのが本来の目的であるのも十分わかっている。
それでもなお、疑いの気持ちが消えることはない。
ところで、私は腕組みをすると右腕が上にくる。
両手を組んだ時にも右手の親指が上になるから、どうやら私は理屈っぽい「左・左脳」であることがわかる。
決して論理的ではないものの、その情報に裏付けがあるかないかに拘る傾向が強いし、信憑性の乏しい情報を平気で垂れ流す人を信用しない嫌いがある。
好奇心の強さからあちらこちらにアンテナを張っているものの、それらを発信しないのもきちんとした裏付けがないから。
責任が持てない以上、私は沈黙を守る。
そういう意味では典型的な「左・左脳」であり、良くも悪くも疑り深い。
その原点が「犬派・猫派」にあるとまでは思わないが、少なくとも現在の自分を支えているのはあの時の体験だろう。